~第1回 JustSystems xfy Solution Forum」レポート~ Part I

ジャストシステムは5月25日(金)、東京ドームホテルで「第1回 JustSystems xfy Solution Forum」を開催しました。当日はあいにくの雨になりましたが、日本国内での開催としては、初めてとなる「xfy」単独でのイベントということもあり、300人を超えるお客様にご来場いただきました。ここでは、その熱気に満ちた会場風景を含めイベントの内容をご紹介します。

基調講演では、講師に牧野総合法律事務所の牧野二郎弁護士を迎え、「内部統制時代を生き抜く企業側の心構えとは」をテーマに、「企業の生き残りをかけた壮絶な戦いに勝利するためのキーポイント」について興味深いお話を聞くことができました。


■内部統制時代を生き抜く企業の条件
牧野氏は、「現在の日本企業における内部統制は、非常に大きな問題に直面している」と語りはじめました。法律自体が経営者の独自性を尊重し、あえて内部統制の良し悪しを必ずしも明確化していない一方で、経営者側も責任を持って進めようとはせず、だれかが判断してくれるのを待っている状況があるということです。

金融庁は、監査法人に対して厳しい処分を加えることで、企業への監視を強化しようとしています。これに対して牧野氏は、企業が監査法人を欺くことは極めて容易であり、監査法人を締め付けるだけでは、企業のふるまいを保障できないと述べています。

「企業自身が健全化を目指さない限り、決して事態は変わらない。罰則を強化すれば良いというものではなく、監査法人にも限界があるということを認めなくてはならない。企業自らが内部統制を理解して進めていくことが必要になる」

牧野氏は、現在の市場環境を「内部統制時代」と表現します。企業が内部統制の仕組みづくりについて明確な戦略を持ちえるかどうかが、今後の生き残りをかけた最大のポイントであり、この部分が弱い企業は順次淘汰されていくだろうと鋭く指摘しました。


■体制整備を測定する「新4点セット」
現在、2つの法によって内部統制が実現されようとしています。1つは、企業の業務・運営全般において、健全化や効率化を図る目的を持つ会社法における内部統制。。もう1つは、金融商品取引法の内部統制。企業経営の基礎となる財務報告についての健全化を求めるものです。「これら2つの法の内部統制では体制整備が重要」と牧野氏は述べています。

会社法の内部統制が求めるものは、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制整備です。つまり、最も危険度の高い取締役の管理が重要というわけです。一方、金融商品取引法の内部統制では、企業内容の開示制度や、有価証券の発行や取引を公平にし、流通を円滑にするなどの体制整備が定められています。

そこで牧野氏は、「ルール化」「業務記録」「点検、自己点検」「監査・改善提案」の“新4点セット”を用いた体制整備の効果測定を推奨します。

だれが何を(だれに対して)行動するかなどを逐一ルール化し、実際の実務を記録することで、ルールとその記録に差分が出ます。こうした記録を正確に残すことで、ルールと記録と点検が適合性を持ってコントロールされます。これらが実現すると、客観的な視点でルールが遵守されているかどうかを判断できるようになるのです。


■xfyが内部統制実現に有効
次に同氏は、内部統制に理想となる情報システムの構造を示しました(図1)。多くの大企業では、日報や業務報告レポートなど、毎日数万〜数十万件のデータがデータベースに蓄積されてゆきます。それらをリスク情報や検討課題、各種ライブラリなどで巧みに制御することができれば、大きな効果が生まれることが期待できます。

たとえば、代表取締役、監査役、監査法人などの役割別に、ピンポイントで業務分析に必要な情報を可視化することができれば、何が問題なのか、発生した事故の要点は何かなどをすべて一覧で確認でき、即座に対応できるようになります。

ところが、情報システムには、妨害や不正が起きる危険性も内包されます。そこで、ファイアウォールやネットワーク管理などで外部からの妨害行為を防止し、さらにタイムスタンプや電子署名による、内部処理に不正が起こらない安全な仕組みづくりが重要になってくるのです。

「これらを実現できるシステムを探していたところ、ジャストシステムのxfyに出会った。情報システムと情報セキュリティはIT統制の要であり、内部統制のインフラとなる。その整備に成功する企業はより強力になっていく」(牧野氏)

AIT様ブース風景 牧野総合法律事務所 弁護士 牧野 二郎氏
「ジャストシステムのxfyソリューションは内部統制実現に有効」と語る牧野氏
AIT様ブース風景 図1
内部統制に理想となる情報システムの構造


基調講演の後に登壇した代表取締役社長の浮川和宣は、「内部統制時代に必要とされるスピード経営と新しい技術」と題した講演の中で、攻めの会社経営の重要性とドキュメント経営へのシフトについて熱く語りました。

■内部統制は企業にとっては絶好の機会
講演の冒頭で、まず浮川が挙げたキーワードは、「Beyond 内部統制」。これは、日本版SOX法対応に追われた2009年以降においても、評価・監査終了後、新年度の内部統制が継続されることを意味しています。つまり、内部統制報告書の更新とともに、新たな事業戦略に合わせた“文書化3点セット”である業務記述書と業務フロー図、および予測されるリスクへのコントロール・マトリックスの作成に備え続けることが求められということです。

こうした市場環境の中で多くの企業は、内部統制やコンプライアンス、文書化への対応に苦しみ、「やりたくないがやらなければならない」ものととらえていますが、「内部統制は企業にとっては絶好の機会」と考える事ができます。見える化やリスク・コントロールなど、業務の中にあるリスク要因を組織全体で改めて確認し、明文化する行為の中で得られるメリットは計り知れないのです。

「内部統制を、経営を萎縮させる“阻害要因”ととらえてはいけない。攻めの会社経営のために有用なことを再認識すべき。」(浮川)


■大量のドキュメントを横串に連携
浮川は、「会社経営は数値経営からドキュメント経営へシフトする」と述べます。ルール化、あるいは文字や数字のドキュメント化による経営の見える化によってやってくるのが、ドキュメント経営時代です。

企業活動の結果として、膨大なドキュメント群が蓄積されます。また中期計画や新事業構造、あるいはリスクなども、すべてドキュメントとして残されています。ただし、これらのドキュメントは部門別/目的別に生成されているため、現状では「見える化」にほど遠く、それどころか経営を見えなくしてしまっています。

「縦割りで発生した大量のドキュメントを横串に連携させて見える化を推進し、さらに重要なパーツだけを抽出する仕組みが必要。そのための手段として、『xfy Enterprise Edition 1.5』は大きな役割を果たすことができる」(浮川)

AIT様ブース風景 株式会社ジャストシステム
代表取締役社長 浮川 和宣
「xfyを今後の新しいITアーキテクチャの最有力候補としてアピールしたい」

■xfyではアプリケーションが不要
この講演では、内部統制対応の必須ドキュメントを処理するデモも行いました(図1)。デモでは、XML技術をベースにするxfyが、画面の表示を切り替えることにより、プロセスのデータとそこから作ったフローの両方を、ひとつのデータを基に表現する作業などを実演しました。xfyではデータベースからそのままの形で集計し、マッシュアップすることで、わかりやすいドキュメントとして容易に見える化できます。

AIT様ブース風景 図1
「受注から売り上げを確定するまでのプロセスをデモで実演」
在庫が不足している場合、在庫チェックの横に生産依頼の機能を追加することなどが自動的に表現される。

■今年はXLM普及の節目の年
講演の中で、ジャストシステム技術戦略室 細井 智がxfyの内部統制ソリューションについて解説しました。

「内部統制対策プロセスの中で、最も困難といわれる『文書作成・共有/リスクマネジメント』の文書化領域にフォーカスし、文書作成の効率化や文書の活用、修正・改正などを支援していく」(細井)

一般的な文書化ツールでは、業務記述書、RCM、業務フロー図の作成に、それぞれの専用ツール(表計算ソフトや描画ソフトなど)を使用することになります。これではアプリケーション固有の形式に縛られ、文書自体に不整合や、チェックのための膨大な作業が発生してしまいます。

xfy最大の特徴は、単一のXMLのデータとして文書を扱い、3点の文書をひとつのファイルで表現する「ワンデータ・マルチビュー」の表現を可能にすることです。これにより、1業務につき1ファイルのデータ管理を実現し、文書作成の作成を効率化や文書間の整合性も維持できます。また、情報を部品化して再利用できるので、リスクとコントロールの管理も容易になります(図2)。

浮川は、「RDBMSにXMLを強化したハイブリッドデータベースも登場し、今年はXLM普及の節目の年になる」と力強く講演を締めくくりました。

AIT様ブース風景 株式会社ジャストシステム 技術戦略室 細井 智
「xfy最大の特徴は、単一のXMLのデータとして文書を扱い管理できること」
AIT様ブース風景 図2
「ドキュメントによる会社経営」
XMLによる統合文書で企業内システムをコントロール



初開催となった「JustSystems xfy Solution Forum」では、上記のセッションだけではなく、実際にxfyを体験していただけるデモ展示コーナーも開設。セッション内でご紹介したソリューションだけではなく、パートナー様との連携ソリューションも展示されました。
セッション終了後、多くの方にお立ち寄りいただき、こちらのコーナーも閉会までにぎわいました。
最後に、当日ご来場いただきました皆様に御礼を申し上げると共に、是非、xfy導入のご検討をお願い申し上げます。